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ひよっ講座 vol.31 『企業型DCとiDeCoプラスとの違い』

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ひよっ講座では一般社団法人確定拠出年金推進協会東北支部の協力のもとiDeCoについてわかりやすく解説するコラムです。既に確定拠出年金を運用している方も、これから始めてみようと思っている方も、お付き合いください。

3回に渡り、DC以外の福利厚生制度として、確定給付年金(DB:Defined Benefit)、中小企業退職金共済(中退共)、全員加入の養老保険について解説しました。今回は、最近耳にするようになった「iDeCoプラス」について説明します。

■確定給付年金とは>>
■中退共とは>>
■全員加入の養老保険とは>>

iDeCo+(イデコプラス)とは

iDeCo公式ガイドには、iDeCoプラスに関して、以下のようにまとめています。

iDeCo+(イデコプラス・中小事業主掛金納付制度)とは、企業年金(企業型確定拠出年金、確定給付企業年金、厚生年金基金)を実施していない中小企業(従業員300人以下に限る。)の事業主が、従業員の老後の所得確保に向けた支援を行うことができるよう、個人型確定拠出年金(iDeCo)に加入している従業員が拠出する加入者掛金に追加して、掛金を拠出できる制度です。

従業員が個人で加入している個人型確定拠出年金(iDeCo)の掛金に対して、事業主が掛金を上乗せする制度であるため、事業主が運営管理機関(金融機関)と個別に契約を結ぶものではありません。

※従業員が加入している個人型確定拠出年金(iDeCo)の運営管理機関は、同一である必要はありません。

事業主が拠出した掛金は、全額が損金に算入されるというメリットもあります。従業員の老後を豊かにできることに加え、税制面でもうれしい制度です。

企業型DCのご提案を行うと、時々ではありますが、「現在、iDeCoプラスをやっている。」との回答をいただきます。「企業型DCはiDeCoプラスより優れています。」と説明すると100%の企業が、iDeCoプラスを止めて企業型DCに加入します。その理由について項目ごとに説明します。

① 拠出できる金額

企業型DCの掛金は全額損金扱いで、iDeCoプラスも会社がプラスして拠出する部分は損金扱いで同じです。違いは、拠出できる金額にあります。iDeCoプラスという「制度」は、あくまでiDeCoなので、会社員の拠出できる上限金額は、23,000円です。この内、iDeCoの最低掛金は5,000円なので、役員・従業員は、最低5,000円でiDeCoに加入しています。上乗せできる金額は、18,000円が上限です。一方、企業型は、55,000円が上限となります。どちらが有利か明確ですね。

② 福利厚生制度としての完成度

iDeCoプラスは、iDeCoに加入している人だけに会社がプラスして掛金を拠出する制度です。iDeCoに加入していない人に会社が拠出できるわけではありません。iDeCoプラスを導入する際に、従業員にiDeCoの加入を勧めるという効果はあるでしょう。厚生労働省と金融庁がiDeCoを普及させるために、無理やり作った制度のように感じます。

企業型は、会社が全員に拠出する場合であれば、不公平感もなく、従業員に喜んでもらえるでしょう。選択制企業型DCの場合であっても、従業員全員に「今、給与として受け取るか将来一時金や年金として受け取るか」の選択を平等に与えているので不公平感はありません。福利厚生制度としての完成度も企業型DCに軍配が上がります。

本記事はライターが校正を行った上で作成した記事です。内容は2023年11月23日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

WRITER この記事を書いた人

一般社団法人確定拠出年金推進協会 東北支部

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