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ひよっ講座 vol.29 『中退共とは』

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ひよっ講座では一般社団法人確定拠出年金推進協会東北支部の協力のもとiDeCoについてわかりやすく解説するコラムです。既に確定拠出年金を運用している方も、これから始めてみようと思っている方も、お付き合いください。

DC以外の福利厚生制度として、中小企業の退職金制度として人気のある中小企業退職金共済(通称:中退共)があります。2022年3月末時点で38万事業所(加入者数:359万人)が加入しています。

一方、企業型DCは、2022年3月末で4.3万事業所(企業型DCは、大企業も含みます。加入者数:782万人)です。

事業所数でいうと、中退共が企業型DCの約9倍で、加入者数は企業型DCが中退共の2.2倍なので、中小企業への企業型DCの普及は、まだこれからといったところでしょう。

さて、福利厚生制度として中退共と企業型DCを比較しながら、中退共の特徴を見てみましょう。

企業型DCと中退共の違い

1 掛金の上限額
【企業型DC】 55,000円/月
【中退共】 30,000円/月

2 掛金の下限額
【企業型DC】 3,000円/月
【中退共】 5,000円/月

3 役員の加入
【企業型DC】 できる
【中退共】 できない

4 早期退職の返還義務
【企業型DC】 3年以内まで可
【中退共】 なし

5 掛金の運用
【企業型DC】 加入者が運用
【中退共】 運用できない

6 国の助成
【企業型DC】 なし
【中退共】 あり

どれほどの助成があるの?

中退共は、税理士や社労士から「国の助成があるので加入したほうが良いですよ」とアドバイスを受けて加入しています。
では、どれほどの助成があるのでしょう。

① 新規加入掛金助成

中退共に新たに加入した際、掛金の半分を1年間補助

② 月額変更(増額)助成

18,000円以下の掛金を増額する際、月額掛金の1/3を1年間補助

1年間という期間限定ではありますが、企業側の掛金負担を軽減することが出来ます。

多くの中小企業は、少人数(1名や2名から)でも企業型DCに加入できることを未だに知りません。最初に述べましたが、企業型DCは、2001年に制度がスタートしてから、大企業を中心に導入が進んできました。ちなみに、中退共は1959年(昭和34年)に作られた制度です。

もし、会社経営者が中退共と企業型DCを同時に勧められたらどちらを選ぶでしょうか。
ともに、掛金は福利厚生費として全額損金扱いです。国の助成があることを除けば、企業型DCの方が経営者にとって有利ですね。

企業型DCと中退共を比較

1 掛金の上限額
非課税とすることができる金額が55,000円の企業型DCが有利

2 掛金の下限額
3,000円と少ない額で始められる企業型DCが有利

3 役員の加入
経営者自ら加入者となれる企業型DCが有利

4 早期退職の返還義務
すぐに辞める人に渡さなくてよいので企業型DCが有利

5 掛金の運用
外国株式などで運用すると大きく増える可能性があり、運用益が非課税である企業型DCが有利

6 国の助成
国が助成してくれる中退共が有利、但し、1年で終了

さらに、企業型DCの掛金は、会社が倒産しても差し押さえの対象とならないので、経営者の個人資産の形成において安心感がありますね。ちなみに、中退共と企業型DCの併用は可能です。

次回のコラムでは「養老保険」についてお話しします。

本記事はライターが校正を行った上で作成した記事です。内容は2023年11月8日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

WRITER この記事を書いた人

一般社団法人確定拠出年金推進協会 東北支部

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