コラム⼀覧

ひよっ講座 vol.67 『日本人が外国株式に投資するメリット』

お気に入り
#お金

ひよっ講座では一般社団法人確定拠出年金推進協会東北支部の協力のもとiDeCoについてわかりやすく解説するコラムです。既に確定拠出年金を運用している方も、これから始めてみようと思っている方も、お付き合いください。

「株式投資の勧め」の2回目として「日本人が外国株式に投資するメリット」を以下の4項目でお伝えします。

1. 国際分散投資ができる

分散投資は投資の基本中の基本です。日本にいても、投資信託という形で世界中の株式に投資できます。例えば、2025年1月末時点で、キャピタル世界株式ファンドの組入銘柄259銘柄の内上位10銘柄は、
メタ(米、フェイスブックやインスタグラムを運営)、TSMC(台湾、半導体製造)、
マイクロソフト(米、ソフトウェア)、テスラ(米、自動車)、
ブロードコム(米、通信インフラ、半導体)、
アルファベット(米、グーグルの持ち株会社、ユーチューブを運営)、
エヌビディア(米、半導体)、ノボノルディスク(デンマーク、ヘルスケア)、
ネットフリックス(米、動画配信)、アマゾン(米、ネット販売)

となっています。如何でしょうか?有名な企業が名を連ねています。

日本人は、ホームカントリー・バイアスが強い民族だと言われています。ホームカントリーとは、自分の国(日本)で、バイアスとは、偏向(偏り)です。株式投資をする場合でも、日本人は、日本の株式に偏りがちになります。しかし、世界は、グローバルに発展しており、日本株式だけでは、世界の成長の果実を得ることは難しいでしょう。是非とも、世界の企業にも目を向けたいものです。

2. 世界の成長企業に投資できる

ここで、毎日の生活を振り返ってみましょう。朝起きて、スマホをチェックします。iPhoneの方は、アップル(米、情報通信)を儲けさせています。アンドロイドの方は、グーグルを儲けさせています。会社に行きパソコンを立ち上げるとマイクロソフトを、フェイスブックやインスタグラムを利用すればメタを、ネットショッピングではアマゾンをそれぞれ儲けさせています。ユーチューブを見ればグーグルだし、週末にネットフリックスを見る方もいらっしゃるでしょう。

このように、私たちの生活に世界の成長企業が大きく関わっています。儲けさせるだけで、当該企業に投資をしないのはもったいないと思いませんか。

3. 円安になった時に資産が増える

2025年の今、円安で海外旅行(特に欧米)に行くのは本当にハードルが高いですね。それでも、ハワイ旅行は人気だそうですが、ハワイから帰ってきた方から、物価がけた違いだったと伺います。もし、以前から世界の株式に投資をしていたら、円安になった分、価格が上昇しているのです。例えば、1ドル100円で投資していた場合、1ドル150円になれば、円建ての価格は、1.5倍になっています。その資金を元手にハワイに行くのであれば、かなり余裕が生まれるのではないでしょうか。外国の資産を保有することは、日本にいる私たちにとっては、資産防衛にもなるのです。

4. 世界の株式もインフレに強い

日銀のインフレの目標は、2%です。専門用語で目標とするインフレ率を「インフレ・ターゲット」と言います。実は、アメリカもヨーロッパンの国々も、現在のインフレの目標は2%なのです。緩やかなインフレが経済成長にとって望ましいとされています。前回、株式はインフレに強いとお話ししました。各国の中央銀行がインフレにしようとしているのですから、インフレに強い株式を投資信託の形態で保有することは理にかなっています。

是非、日本のみに目を向けるのではなく、世界に目を向けていきましょう。外国の株式を保有することは、世界に目を向けるきっかけ作りにもなると思います。

本記事はライターが校正を行った上で作成した記事です。内容は2025年3月26日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

WRITER この記事を書いた人

一般社団法人確定拠出年金推進協会 東北支部

  • 日々の生活に学びをプラス KU-TAN ACADEMY
  • 今から考える、未来のじぶん コラムで学ぶ 介護、相続、老後