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ひよっ講座 vol.49 『MSCIコクサイとMSCIエマージング・マーケット指数』

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ひよっ講座では一般社団法人確定拠出年金推進協会東北支部の協力のもとiDeCoについてわかりやすく解説するコラムです。既に確定拠出年金を運用している方も、これから始めてみようと思っている方も、お付き合いください。

前回は、インデックスの組成で有名な「MSCI」を取り上げました。今回は、最も知っておくべき「MSCIコクサイ指数」というインデックスと「MSCIエマージング・マーケット指数」について説明します。

MSCIコクサイ指数

詳しく書かれている楽天証券のホームページからご紹介します。

「MSCI(モルガンスタンレー・キャピタル・インターナショナル)社が提供する世界の株式を対象とした指数、MSCI All Country World Index (ACWI:アクイ)から、新興国と日本を除外したものがMSCI-KOKUSAIインデックス(MSCIコクサイ指数)です。また、MSCI World Index (MSCI先進国株指数)から日本を除いたインデックスでもあります。この指数は1986年3月31日に算出が開始されてから30年の実績のある指数で、多くの投資家によって日本を除く先進国株式投資の物差し(ベンチマーク)として使われています。

MSCI-KOKUSAIインデックスは、MSCI社が定義する先進国23か国から日本を除く22か国で構成されています。大型株・中型株約1,300銘柄が時価総額(価格×流通株数)の大きい順で組み込まれています。」

なぜ、コクサイ又はKOKUSAIなのかというと、日本の投資家向けの株価指数だからです。

株式会社アイエフパートナーズ制作の金融リテラシー講座の図表をご覧ください。最大の比率は、アメリカで、なんと74.8%を占めています。次にイギリス、フランス、カナダと続きます。

MSCIエマージング・マーケット指数

まず、株式会社アイエフパートナーズ制作の金融リテラシー講座の図表をご覧ください。

エマージング・マーケット指数>>

MSCI指数ハンドブックによれば、「MSCI エマージング・マーケッツ(EM)指数は、新興国に上場する大・中型株を対象にしたインデックスです。現在1,379銘柄が採用されており、市場の約85%をカバーしています。」とあります。

MSCI指数ハンドブック.pdf (msci.com)

2024年1月末で構成内訳を見ると、上位5カ国(中国、台湾、インド、韓国、ブラジル)で77%以上を占めており、中国の構成比率は、以前は30%を超えていましたが、24.9%まで落ち込んできました。代わりに、インドの比率が大きくなっています。

どのようなファンドが、MSCIエマージング・マーケット指数をベンチマークとして採用しているか具体的に見ていきましょう。アクサ生命のユニットリンクの新興国株式型やあいおいニッセイ同和損保の総合型確定拠出年金(forche)の運用商品の中にある野村新興国株式インデックスファンド(確定拠出年金向け)は、MSCIエマージング・マーケット・インデックスをベンチマークとしたインデックスファンドです。

新興国というと、BRICS(新興国主要五か国:ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)を思い出しますが、MSCIエマージング・マーケット指数の構成国は、「7割以上アジア」と言ってよいでしょう。

中国と台湾を合計すると、42.9%になるので、新興国のインデックスファンドに投資するのは、躊躇しますね。

次回は、MSCI社のインデックスをご紹介します。

本記事はライターが校正を行った上で作成した記事です。内容は2024年4月24日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

WRITER この記事を書いた人

一般社団法人確定拠出年金推進協会 東北支部

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