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ひよっ講座 vol.39 『外国為替の変動要因 その①』

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ひよっ講座では一般社団法人確定拠出年金推進協会東北支部の協力のもとiDeCoについてわかりやすく解説するコラムです。既に確定拠出年金を運用している方も、これから始めてみようと思っている方も、お付き合いください。

2022年からアメリカの金利が上昇し、一時、150円を超える円安になりました。それまでは、120円ぐらいだったので、25%も円に対して米ドルが高くなったことになります。それでは、円安になったり円高になったりする要因とはどのようなものがあるのでしょう。これから、4回に渡り、外国為替とその変動要因について解説していきます。

外国為替の変動要因

外国為替取引は、主に世界の銀行の間で日々活発に行われています。この、銀行間の外国為替取引を、総じて外国為替市場といいます。為替レートは、外国為替市場により決定され、市場の需給関係により日々刻々と変動します。

円とドルでその関係を見てみましょう。

今、仮に1ドル=140円だとします。これは1ドルを得るためには140円が必要と言うことです。ここで、円を売ってドルを買いたい人が多い場合を想定してみましょう。すると、現在の140円より多くの円(例えば150円)を支払ってでも、ドルを買いたいという人が現れます。

例えば、アメリカから食品を輸入している企業やアメリカに投資をしたい企業などです。その結果、為替レートは変動し、1ドル=150円というように、ドルは円に対して高くなります。この状態を「円安ドル高」といいます。

逆に、ドルを売って円を買いたい人が多い場合を想定してみましょう。
すると、現在の140円より少ない円(例えば130円)の受け取りで構わないから、ドルを売りたいという人が表れます。

例えば、アメリカに製品を輸出している企業や日本に投資したい企業などです。

その結果、為替レートは変動し、1ドル=130円というように、ドルは円に対して安くなります。この状態を「円高ドル安」といいます。

為替レートは、このように市場の需給関係により変動します。

為替レートの変動要因

市場の需給関係に影響を与える要因、つまり、為替レートの変動要因には、どのようなものがあるのでしょう。

まずは、経済に関する要因が挙げられます。具体的には、その国の景気動向、国内と国外の金利差、国際収支等があります。これらの経済要因については、次回以降、詳しく説明します。また、その他の要因としては、選挙や政治家の発言などといった政治的要因や、戦争やテロといった社会的要因などがあります。政府の市場介入が影響を与えることもあります。なお、市場は、今後の需給の変化を予想し、先回りして取引しようとする投資家が多いため、思惑で変動することもしばしばあります。

一つ問題です。2024年は、多くの日本人野球選手がメジャーリーグで活躍することが期待されています。彼らの活躍は、円高要因となるか円安要因となるかどちらでしょう。日本人選手は米ドルで報酬が支払われますので、米ドルを売って日本円を買うという行動をするでしょう。その為、円高要因となります。

本記事はライターが校正を行った上で作成した記事です。内容は2024年1月10日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

WRITER この記事を書いた人

一般社団法人確定拠出年金推進協会 東北支部

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