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株コラム vol.30 『決算発表』

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#お金

今、日本は決算発表シーズンです。
ところで決算日決算発表日の違いってご存じですか?

決算日

決算日というのは、企業が届けている事業年度の最終日のことで、この決算日は、日本では3月31日がとても多くなっているんです。ですので、事業年度は4月1日から3月31日としている企業が多いんですね。

決算発表日

一方、決算発表日は?というと、決算を発表する日という意味ですけど、上場企業は決算日から一定期間内に決算を公表しなければならないという決まりがあります。その決算内容を公表する日が決算発表日です。

上場している企業は、1年を4期に分けて3カ月に一度、四半期決算を公表します。
これは金融商品取引法により公表が義務化されているんです。

上場企業は四半期末から45日以内に「四半期報告書」を提出する必要があって、事業年度開始から最初の3カ月間を第1四半期といい、第1クォーターと呼んだりもします。

この決算発表は、3月期決算の企業であれば、第1四半期の決算発表が7月下旬から8月中旬、第2四半期が10月下旬から11月中旬、第3四半期が1月下旬から2月中旬、通期決算が4月下旬から5月中旬となるので、今まさに決算発表シーズンと言うわけです。

このように3カ月ごとに業績が発表されることで、投資家にとってはよりきめ細かく情報を確認できるので、投資判断に役立ちますが、本決算同様、予想と乖離している内容だと株価が大きく動く材料になるので、決算発表日前後には注意が必要です。

例えば、とても好決算だったのに、決算発表後の翌日、株価はなんと急降下してしまうこともあります。
どうして、好決算だったにも関わらず、株価は売られてしまったのでしょうか。
これがまさに材料出尽くしというわけです。

良い決算がでるであろうと予想した投資家によって、株価は上昇し、予想通りの決算だったから、織り込み済みで、それ以上特別な新しい材料はないとみなされ、材料出尽くしで下げるというわけです。

このように、好決算だったにもかかわらず、売られて株価が下がったり、好決算のはずが下方修正となったり、もしくは 投資家が予想できないほどの新しい好材料が発表されて、株価がぐんと上昇したり。
または、悪い決算だろうと決算発表前に株価が下がっていた銘柄が、好決算だったらもちろん上がるわけですが、予想通り悪い決算でも上昇したりします。
これは、悪材料出尽くしと言って、これ以上悪くならないという投資家心理から、株価が上昇していくんですね。

ですので、決算発表にはとても気を付けなくてはならないし、重要な内容ですので、企業のIRを確認して、どんな決算内容なのかを知っていきましょう。

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8月より城先生の初心者向けの株コラムは隔週掲載となります。

WRITER この記事を書いた人

城晶子先生
マネーの達人第一回投資バトル チャンピオン・夕刊フジ株-1グランプリ4月度 優勝
お金のプロといわれるファイナンシャルプランナーの資格を活かし、ギャンブルではなく資産運⽤としての株式投資をしっかりと確⽴。「上げでも利益を取り、下げても利益を取り、更に株主優待も取る」をモットーに、⼥性⽬線でわかりやすく相場の現状と先⾏きを伝える現役のトレーダー。

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