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株コラム vol.25 『PBR 1倍』

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#お金

最近のニュースで気になったことがあったので、今回はそのニュースを知っていきたいと思います。

私たちがよく分析に役立てているもののひとつに、指数というものがあります。
指数とは、基準となるものという意味ですが、株の世界で株価指数というと、株式市場全体の値動きをあらわす指標のことを言います。

日経平均株価TOPIXなどがありますね。

今回、東京証券取引所は、「価値創造が推定される我が国を代表する企業で構成」をコンセプトとした新指数、JPXプライム150の構成銘柄および選定ルールの詳細を発表しました。

これは、7月3日から1秒刻みでの算出・公表を開始、「PBR」を選定基準とする。として、ニュースとなっているのが次の部分、「採用銘柄に、トヨタ自動車が採用されませんでした」という部分。
他に33業種中でも、銀行、証券、電気・ガス、鉱業、パルプ・紙、非鉄、金属、倉庫、水産の9業種が非採用ということで、このニュース、我が国を代表する銘柄にトヨタが入っていない!?ということで話題になっているんです。

そもそも、東京証券取引所が企業に要望書を出して、業務改善を促したということは4月のニュースにもなりました。PBR1倍以下の企業は改善してくださいねと東証が異例の要望をしたんでしたよね。

PBRは会社の解散価値と言われていて、PBRが1倍以下なら割安ですということで、割安というといいイメージですが、ここを改善して、成長性が十分に評価されるようにという要望でした。2市場でPBRが1倍未満の企業が3月31日には約1800社と全体の5割強を占めていて、トヨタ自動車や三菱UFJFG、ソフトバンクGなどが該当していました。ということで、東京証券取引所は本気で改善策を練ってきたわけですね。

そして今回このJPX150指数に採用された銘柄は、トヨタもソフトバンクグループも、三菱UFJFGもありません。日本を代表する銘柄がコンセプトなのに・・・です。

他にも時価総額が高くてPBRが1倍以下のものでも有名な企業がたくさんあります。
これからますますPBR1倍割れの企業が頑張って1倍以上にしようとしてくると思うので、企業成長がみられるといいですね。

このことに目を付けたのが有名なウォーレン・バフェットさん。
バフェット銘柄と言われるようにバフェットが買った銘柄が、買いが買いを呼んで、どんどん上昇するということは知られていますね。バフェットが「日本が買いだ」と言っているということで、商社株が大きく上昇し、いまだに、バフェットが次買ってくる銘柄はなんだ?と、先読みをして、投資家たちは、バフェットが買うなら同じものを買っていれば、その株価は上昇するはずだという思惑からの買いも入り、株価の上昇に一役かっています。

ということで、JPX150指数が新しくできて、ますますPBR1倍以下の企業が改善して1倍以上にしてくる可能性があるので、今後が楽しみです。

WRITER この記事を書いた人

城晶子先生
マネーの達人第一回投資バトル チャンピオン・夕刊フジ株-1グランプリ4月度 優勝
お金のプロといわれるファイナンシャルプランナーの資格を活かし、ギャンブルではなく資産運⽤としての株式投資をしっかりと確⽴。「上げでも利益を取り、下げても利益を取り、更に株主優待も取る」をモットーに、⼥性⽬線でわかりやすく相場の現状と先⾏きを伝える現役のトレーダー。

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