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ひよっ講座 vol.11 『DCの受取り、一時金と年金どちらがトク?』

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#iDeCoひよっ講座

ひよっ講座では一般社団法人確定拠出年金推進協会東北支部の協力のもとiDeCoについてわかりやすく解説するコラムです。既に確定拠出年金を運用している方も、これから始めてみようと思っている方も、お付き合いください。

DCに関して多くご質問いただく項目の一つが「一時金と年金どちらが得か?」というものです。
今回は、「DCの受取りは一時金と年金どちらが得か」についてお話しします。

一時金で受け取るほうが得な場合が多い

DCの受給時の税制メリットとして、一時金で受け取る場合は退職所得控除が適用され、年金で受け取る場合は公的年金等控除が適用されます。

退職所得控除

「勤続年数」に応じて、20年まで年間40万円の退職所得控除が得られます。
20年を超えると、その金額が70万円になります。

例えば、勤続35年の場合、70万円×(35年-20年)+40万円×20年=1,850万円となります。

退職金の課税所得の計算式は、(退職金-退職所得控除)÷2=課税所得となるので、退職金が退職所得控除より小さい場合は、課税されません。
超えた場合は、超えた金額の2分の1に所得税と住民税が課されます。退職所得は、分離課税なので確定申告する時に他の所得と合算しなくてよいというメリットがあります。
DCの課税所得の計算では、退職金のところにDCで受け取った一時金を入れて計算します。

ここで、注意が必要なのは、DCを一時金で受け取る場合の「勤続年数」には、「通算拠出期間」を使って一時金の退職所得を計算することです。

通算拠出期間」とは、企業型DCやiDeCoに拠出(掛金を出すこと)していた期間の合計の月数のことを言います。(DCはポータブルなので企業型DCとiDeCoの拠出期間を合算できます)

DCの一時金の他に会社の退職金があったり、どのタイミングで一時金を受け取ることが有利であったりするかなどは、かなり複雑なので、専門のアドバイザーなどに相談することをお勧めします。

公的年金等控除

一方、年金で受け取る場合に知っておくべきことは、「年金は雑所得として総合課税になる」ということです。
以下の3項目を確認しましょう。

①年金受け取りは、所得税・住民税の対象になり、社会保険料の対象にもなります。
(課税所得)=(年金額-公的年金等控除-他の控除)

②上記の年金額は、DC分だけでなく、公的年金や他の企業年金も合算して計算されます。

③社会保険料は働き方によって異なります。厚生年金や健康保険など。

また、公的年金等控除の金額は、65歳未満と65歳以上で変わり、65歳以上の控除の方が大きな金額となります。ここでは、詳しく述べませんが、給与収入などがある65歳未満の人は、年金で受け取るといろんな意味で損します。他の収入が公的年金のみでその金額が少ない場合は、65歳以上でDCの年金受け取りが選択肢に入ることになります。

受取時の手数料

受取時の手数料も考慮する必要があります。
DCは、一度の受取りの都度、440円の手数料がかかります。

一時金では、一度きり440円を負担します。

年金受け取りは、5年から20年の間で選ぶことができます。
受け取り回数も、年1回、2回、6回、12回など、選ぶことができます。
注意したいのが、仮に20年間、年12回受け取るとすると、440円×20年×12回=105,600円の手数料が発生します。

実際、一時金で受け取る人の割合は90%程度とのことです。

一時金で受け取るとすると、「通算拠出期間」を長くしたいですね。
増える可能性のあるDCの場合、大きな退職控除を得るためには、若いうちから小さい金額でも良いので「始めておく」ことが重要であることが分かります。

WRITER この記事を書いた人

一般社団法人確定拠出年金推進協会 東北支部

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