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株コラム vol.15 『円安円高で株価も変わるのか?』

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#お金

投資をするときに重要な視点として、為替の存在があります。
ふだん、円高?それとも円安?と聞かれても、すぐに答えられなかったりするくらい、海外旅行の時くらいしか、あまり漠然としか意識したことがないという方も多いかと思います。

この円安や円高によって、実は株価って変化しているんです。
ですから、株式投資をするなら為替の動きも知っておかなくてはなりません。

この円高とか円安って一体何か?というと、日本の円が海外の通貨に対して、相対的に高いのか、それとも安いのかということなんですね。基本的に基軸通貨としてのドル対円で見ることが多いので、ニュースなどではよく1ドル=〇〇円〇〇銭などと表示されます。

この円安か円高かということですが、例えば1ドル=100円から、1ドル=90円になったら相対的に円が高くなるので、円高となります。1ドル=110円になったら、相対的に円が安くなったということなので、円安ということになります。

それでは、どのように円高や円安が株価に影響を与えているのでしょうか。

たとえば、円高の場合、輸入関連企業に恩恵があると言われています。輸入企業にとっては、原材料価格が1ドル=100円の時に、500ドル分を輸入したら5万円ですが、1ドル=90円の時なら4万5000円で済むわけですから5000円のコストダウンとなります。

逆に円安になってしまうと、1ドル=110円の場合は5万5000円になってしまい、逆にコストアップしてしまうわけです。ですから、円高の時には輸入関連銘柄が恩恵を受けるという事になります。

では円安で恩恵を受ける企業はというと、輸出関連銘柄です。日本はかつて輸出大国と言われていて、輸出黒字で日本国内の経済が潤ってきました。
輸出関連銘柄は、例えば自動車などがあげられます。
自動車を海外で売ろうとするときに、円安の場合には輸出先の国ではいつもよりも安く購入できるので、たくさん買ってくれます。だから売り上げが上がって利益が出やすくなるので、輸出関連銘柄には恩恵があるわけです。

全体を通してみると、円高円安に影響されにくい企業もあって、これらを内需関連銘柄と言います。為替の影響をさほど受けにくいとされる不動産や建設、小売業や電力などがこの内需関連銘柄ということになります。

しかし、昨今、グローバル化が進み、どの分野でも海外からの輸入によって原材料を賄っていたり、本当に日本が輸出国家なのかというと議論がありそうです。
ほとんどの物は、海外につながりを持っていると言ってもいいほど、私たちの生活には輸入の物が多く入ってきていますから、円安と円高の定義も変わりつつあるのかもしれません。
今後の日本の為替変動をしっかり確認していきたいですね。

WRITER この記事を書いた人

城晶子先生
マネーの達人第一回投資バトル チャンピオン・夕刊フジ株-1グランプリ4月度 優勝
お金のプロといわれるファイナンシャルプランナーの資格を活かし、ギャンブルではなく資産運⽤としての株式投資をしっかりと確⽴。「上げでも利益を取り、下げても利益を取り、更に株主優待も取る」をモットーに、⼥性⽬線でわかりやすく相場の現状と先⾏きを伝える現役のトレーダー。

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