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株コラム vol.11 『信用買い・残売り』

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#お金

信用取引では、制度信用の場合は返済期限が6か月と決まっていて、6か月以内に反対売買をしなくてはならないルールがあります。この決まりを利用して、売買の判断基準にする方法があります。

例えば、信用の買い建てがすごく多くなると、その買い玉はいずれ6か月以内に反対売買をしなくてはならないわけですから、買いの反対は売りですので、6か月以内に売りが多く出て、株価は下がるというわけです。これは、信用の買い残、売り残をチェックすると未来に株価が下げやすいのか上げやすいのかがわかるという事なんですが、2月24日の週に日経平均株価の売り残が1兆円を超えて話題になりました。

これは2020年9月以来の売り残の量で、世の中の投資家はこれから下がるだろうと思って信用の売りを積み上げ、結果1兆円到達となりました。

前回の1兆円の時は、コロナショックから、ようやくショック前の水準まで株価は戻してきたけれど、世の中の投資家は自粛の中で売り建てが積もってきていた時期でした。その後の株価は案の定、上昇へと向かいましたが、この要因の一つとして考えられているのが、この信用の売り残が1兆円に膨らんでいたことから、反対売買で買戻しが進んだものも要因と考えられています。

そして現在、この時と同じように売り残が1兆円を超えました。この売り残は、いずれ6か月以内には買い戻さなくてはならないので、未来の買い要因と言えます。

このような判断材料は個別銘柄にも言えることですので、個別銘柄の売買時にも、信用買い残や売り残を確認することも株式投資をする上では必要な事となります。

WRITER この記事を書いた人

城晶子先生
マネーの達人第一回投資バトル チャンピオン・夕刊フジ株-1グランプリ4月度 優勝
お金のプロといわれるファイナンシャルプランナーの資格を活かし、ギャンブルではなく資産運⽤としての株式投資をしっかりと確⽴。「上げでも利益を取り、下げても利益を取り、更に株主優待も取る」をモットーに、⼥性⽬線でわかりやすく相場の現状と先⾏きを伝える現役のトレーダー。

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