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株コラム vol.8 『世界市場と東京市場』

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日本の株式市場は前営業日のNY株式市場の影響を受けて始まる為、NYダウやナスダック、S&P500の米国主要3指数は要チェックとなります。
時系列で見てみると、米国のマーケットは、夏時間なら午前5時に終わり、冬時間なら午前6時に終わります。その後、日本の東京証券取引所は午前9時にオープンするので、米国の流れを受けながら取引が始まります。

日本の株式市場の代表的な株価指数に、日経平均株価があります。

この日経平均株価とは、日本経済新聞社が選定した225銘柄から構成される平均株価のことを言います。この日経平均株価自体を売買することはできませんが、この日経平均株価に連動するETFなどで取引をすることが出来ます。この日経平均株価には先物という取引があり、日経225先物や日経平均先物、日経先物などと呼ばれています。この日経平均先物は、日経平均株価が上がるか下がるかを予想し、期日までに決済を行う先物取引のことを言います。

日経平均先物は、大阪取引所、シンガポール証券取引所(SGX)、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の3つの市場で取引されているんですね。
中でも、世界最大の先物取引市場であるシカゴのCME日経平均先物は、日本の株式市場も影響を受けるので、NYダウやナスダック、S&P500同様にとても注目される指標です。

この先物市場は、夜間にも取引があります。
東京証券取引所の現物株式では9時に始まって、1130分までが前場で、後場は1230分から15時までです。

日経平均先物の大阪取引所では、845分から1515分まで。と1630分から翌530分まで。日経平均先物シンガポールSGXでは830分から1525分、1555分から翌615分まで。そして、日経平均先物シカゴCMEでは、8時から翌7時まで。サマータイム時は、7時から翌6時まで。ということで、東京証券取引所での現物取引よりもとても長い時間取引がされています。

特にCMEは、休憩時間が1時間と、23時間もマーケットがオープンしているわけですから、東京証券取引所が閉まっている15時から翌9時までの間に、何か重大な出来事があった場合には先にこのCME先物が動くわけです。

例えば、寝静まった夜中の2時頃に、日本で株価を下げさせるような大きな出来事があったとします。先物市場では、すぐに反応して、大きく株価は下がっていきます。これが500円安だったとします。私たちが朝起きて、夜中の出来事に驚いていると、9時に始まる東京証券取引所の日経平均株価は、寄付に先物市場の影響を受けて500円安にサヤ寄せする形で寄り付きます。

ですので、日経平均株価の寄付に高く始まるのか安く始まるのかは、日経平均先物の価格を見るとだいたいの目安がわかるということなんです。

株式投資は、当てずっぽうに勘だけで売買をするわけではありません。投資家はみんな日経平均株価の寄付の動向を知ったうえで、取引の作戦を立てているわけなんですね。

WRITER この記事を書いた人

城晶子先生
マネーの達人第一回投資バトル チャンピオン・夕刊フジ株-1グランプリ4月度 優勝
お金のプロといわれるファイナンシャルプランナーの資格を活かし、ギャンブルではなく資産運⽤としての株式投資をしっかりと確⽴。「上げでも利益を取り、下げても利益を取り、更に株主優待も取る」をモットーに、⼥性⽬線でわかりやすく相場の現状と先⾏きを伝える現役のトレーダー。

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