シニアの資産運用

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50代になると、現役として働ける時間も限られてきて、「老後資金の最終調整」のタイミングとも言えます。特に退職金や、これまでの貯蓄・投資の成果がまとまりつつある頃なので、「どう守るか」「どう取り崩していくか」という視点が加わってきます。

50代から意識したい資産運用の考え方

“守り”と“攻め”のバランスを見直す
若い頃はリスクを取って増やす運用でもよかったのですが、50代は「減らさない」「計画的に使う」意識が大切になります。例えば、株式中心だった資産配分を、債券や現金比率を高めてリスク調整するのも一つの方法です。

退職金の運用計画を立てる
退職金はまとまったお金なので、その使い道(住宅ローン返済、旅行や趣味、老後生活資金など)を明確にし、どのくらいを運用に回すか判断する必要があります。全額を一気に投資に回すのは避け、時間分散(ドルコスト平均法)を使うのも有効です。

年金・公的制度の確認
年金受給額の確認や、受給開始年齢の繰り下げによるメリット(繰り下げると年金が増える)も、この年代でチェックしておきたいところです。

資産の「見える化」とライフプランの再確認
今後の支出(教育費、親の介護、自分の医療・介護)を予測し、資産をどこにどのくらい配分するか再設計しましょう。

50代が取れる投資アクション例

1、積立投資の継続 または 見直し(つみたてNISAなど)
2、退職金の一部を「変動型運用」、残りは「安定型」で運用
3、ETFやバランスファンドで分散投資
4、iDeCoで節税を活かしつつ、60歳以降の引き出しに備える
5、住宅ローンの繰り上げ返済
6、資産運用の比較検討

今からでも間に合う資産形成・資産防衛はたくさんあります。
退職予定の年齢や今の資産配分、年金見込み額などを元にFPに相談するのもおすすめです。自身にあった備えを進めましょう。

続いて、60歳からの資産運用事情について話していきましょう。

今は「人生100年時代」。60歳はもはや“資産形成のゴール”ではなく、“セカンドライフのスタート地点”とも言えます。60歳からの資産運用は、「守り」と「取り崩し」へのシフトがカギになります。現役時代の「増やす」資産運用とは違い、リスクを抑えつつ、老後の生活資金をどう安定的に確保していくかが大切になります。

以下に、60歳からの資産運用におけるポイントや代表的な運用方法をまとめます。

60歳からの資産運用のポイント

1、リスクを抑える
高リスク高リターンの運用(例:新興国株、仮想通貨など)は控えめに。資産全体の安定性を重視します。

2、資産の見える化
現在の資産状況(預貯金、年金、不動産、保険、投資信託など)を整理し、毎年の収支見通しを立てることが重要です。

3、生活費の見積もり
年金だけで生活できるのか、それとも資産の取り崩しが必要かを計算。人生100年時代を見据えたシミュレーションがカギ。

4、取り崩し戦略を考える
長生きリスクに備えて、資産をどう分割して使っていくか、計画的に。

60歳からできる資産運用方法

運用の考え方としては、
・生活費の3年分は現金で確保すること
・残りをリスク分散しながら運用する
・長生きリスクに備えて「ゆっくり取り崩す」プランを立てる です。

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