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ひよっ講座 vol.47 『なぜベンチマークは必要か』

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#お金

ひよっ講座では一般社団法人確定拠出年金推進協会東北支部の協力のもとiDeCoについてわかりやすく解説するコラムです。既に確定拠出年金を運用している方も、これから始めてみようと思っている方も、お付き合いください。

前回は「ベンチマーク」について、語源からひも解いてみました。

今回は、投資の世界でなぜ「ベンチマーク」が必要なのかを考えてみたいと思います。

なぜベンチマークが必要なのか

投資信託を例にとってご説明します。

ベンチマークは、運用の企画、運用の評価のそれぞれの段階で使用されます。運用は、実質的に委託する側、実質的に運用を受託する側が存在します。投資信託の場合は、投資家(法人・個人)が委託する側、運用会社(アセット・マネジメント会社、又は、その再委託先)が受託する側です。

運用の企画段階

国内株式に投資する投資信託でTOPIXをベンチマークとしたアクティブファンドを想像してください。投資家サイドは、「なるほど、TOPIXをベンチマークとしているのなら、その投資信託だけ、大きく下落することはないだろう。」と想像します。一方で、「TOPIXを上回る成績を上げるためにどのようなリサーチを行うのだろう」と想像して、目論見書を読み進めていきます。バリュー投資なのかグロース投資なのか?はたまた独自の分析手法があるのならどのようなものなのか?と想像が膨らみます。

運用サイドは、TOPIXの過去のリスク・リターンのデータを見ることができるので、TOPIXに「少し勝って、大きく負けることのない」銘柄を探していくことになります。

ベンチマークがあることで、「期待値の集約」が図られることになります。

運用の評価段階

投資家は、月次レポートなどをみて、投資したファンドがベンチマークを上回っているかを確認できます。もし、大きく下回ることがあれば、見切りをつけて売却するかもしれません。相場が悪いときであっても、ベンチマークを上回っていれば、期待を込めて継続保有することでしょう。

一方、運用担当者は、ベンチマークを下回る運用成果しか出せない場合は、投資家から見放され純資産額も減少することが予想されます。また、上司の評価も厳しくなりますので、自分のボーナスの数字が気になってきます。ベンチマークを上回る成績を継続的に上げているなら、「カリスマ・ファンドマネージャー」と称されて、ボーナスの数字も大きくなる期待が膨らみます。

このように、ベンチマークがあることで、投資家や上司からの評価も簡単にできることになります。

基準(ベンチマーク)を設定することは、運用の世界においては、とても重要であることがお分かりいただけたと思います。ちなみに、ベンチマークを設定していないファンドも多くあります。そもそもベンチマークとなるインデックスがなかったり、特殊なテーマのファンドでベンチマークを設定することが困難だったりするからです。

本記事はライターが校正を行った上で作成した記事です。内容は2024年4月4日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

WRITER この記事を書いた人

一般社団法人確定拠出年金推進協会 東北支部

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